一番の災難は
もちろん捨てられたことです。生まれてわずか3、4か月で、人生最大の災難に見舞われたにもかかわらず、その後も、寄生虫、謎のレンコン、奇形、お引越しと、さまざまな災難がゲリラ豪雨のごとく、幼きぽちゅこに降りそそぎました
それなのに、嗚呼、それなのに、ぽちゅこの災難は、まだ終わってくれないはしないのです。ぽちゅこの災難シリーズ第4回目の今回は、ぶどう膜炎にかかったお話になります
「ぶどう」とは、なんともかわいい響きですけれど、とても不思議で深刻な目の病でした。当時、写真を1枚だけ撮ったのですけれど、照明の具合か、まったく症状が映り込まず、フラッシュを焚くのも不憫で、撮影をやめてしまったため、「こんな感じ」と、ワタクシが加工した画像をアップいたします
朝、目を覚ますと、右目がセピア調になっておりました ∑(゚□゚; )
たしかに、前夜
右の白目が充血して、瞬膜がひっこまないことには気づいておりまして、ちょうどこの頃、てーちゅけが自らの後ろ足で角膜を傷つけ、カップ麺をかぶっておりしたので、その目薬を拝借してさしておいたのです。たぶん、角膜炎、しかも初期の。そう高を括っておったら、このざまです。ぽちゅこの災難体質を甘く見ておりました (´_ _`)シュン
まずは、ぶどう膜の説明から
ぶどう膜とは目の中の膜である虹彩、毛様体、脈絡膜の総称です。この部分は、目の他の部分より血管が多く、葡萄に似ていることからぶどう膜と呼ばれているそうです。ぽちゅこのつぶらな瞳を覗いても、葡萄の蔓っぽいものはあるのですけど、葡萄な部分は見当たらないのですけれどね (^^ゞ
そのぶどう膜の一部もしくは全体に、腫れや充血などの炎症が起った状態がぶどう膜炎です。ぽちゅこの場合は前部ぶどう膜炎で、ぶどう膜の中の虹彩のみに炎症が起きておりました。虹彩は目の色を担当していますから、そこに炎症が起こったことで、美しいブルーがセピアに変色してしまったということです
ぶどう膜炎の原因は?
ひっかき傷などの外傷、または、猫エイズ、猫伝染性腹膜炎、トキソプラズマ症などの感染症が原因となる場合があります
ぽちゅこの場合は、感染症が疑われましたので、FIVと白血病の検査です。きっと陰性なのにと思いつつも、しかたがありません。五千円也。やっぱり、陰性。他のウイルスも考えられるとのことですが、原因は不明なり
そのうえ、39.2度もお熱があるって、ぽちゅこさん、朝から元気に遊びまわっていたじゃない。本当に、お熱があるときは、ちゃんと病気のふりをしてくださいませ。そうしてくれないとわかりません
「熱は3日~1週間で下がるでしょう。でも、目は元に戻らないかもしれません」
「えっ、戻らないって・・・」
(そんなバカな、突然、そんな重病にならないでよ。いくら災難体質だっていっても、最終的には何とかなってきたのに、そんな・・・)
その時の先生の顔には、「治らない」と書いてありました
約70%が特発性
治療は、発病のきっかけとなった原疾患の治療と、目の治療を並行して行います。ぽちゅこは原因不明の特発性ですから、抗生物質を飲んで、目薬をさします。目薬は抗炎症ステロイド点眼剤「ステロップ」ジフルプレドナール乳濁点眼液。2500円か3500円だったと思います
一生、目の色が戻らないかもしれないのに、この程度のお薬しかないのでしょうか。特効薬はないのでしょうか。あったら、先生は顔を曇らしたりしないわ。あきらめて、いえ、願いを込めて、毎日、目薬をさします
しかし、この目薬、乳濁ですからね、相当まずいらしい。目薬が喉に落ちるたびに、くちゃくちゃと口を動かし、泡を吐きます。一時のことで、泡をティッシュで拭えば、それでおしまい、なんともない日常に戻れるのですけど、目薬でここまでなった経験がなかったものですから、一応、病院へ電話。問題なしとのことで、しばらくの間、我慢してもらうことにしました
ぽちゅこ1歳の秋に思う
ぶどう膜炎は猫や犬だけではなく、人も発症します。視力の低下を招いたり、長期化すれば、緑内障や白内障などの合併症を引き起こし、失明に至る可能性のある深刻な眼科疾患です
でも、時間がたてば、自然と腹が据わるものです。生きてるだけで丸儲け。目に青が戻らなければ、ある意味、オッドアイです。オッドアイが一匹増えたと思えばいいよね、きーちゅけ
片目の視力を失っても生きていけます。りちゅこのようにね
おかげさまで
目薬をさしはじめて1日半ほどで変色が全体的に薄くなって、2日目には周囲に少し青色が戻ってきて、そして、3日目にはすっかり元の青い瞳に戻りました。な~んだ、先生は大げさにおっしゃっただけなのねと、ほくそ笑みました
しかし、1週間ほどして、てーちゅけの目薬をいただきに行った際に、報告いたしますと、先生は「えっ!」と驚かれ、まるで学会に報告せねばというほどの勢いで、てーちゅけのカルテに、「3日で治った」と書き込まれました
やはり、ぽちゅこの右目は厳しい状態であったようで、決して大げさにおっしゃったわけではなかったのです。ブドウ膜炎の治療薬が効かない場合もあるそうなのですが、ぽちゅこは効果覿面で、後遺症も残らず、一過性で済みました。これが奇跡的かどうか。それはわかりません。でも、あのときは、治ってよかったと、心の底からほっとして病院を後にいたしました
目薬のその後
3日で目は元通りになりましたけれど、念のため1週間は目薬をさし続けました。 1週間はさし続けても、1日4滴、1週間で28滴を消費しただけですから、そんなに減りません。仕方がないことなんですけれど、病気がよくなると、あ~あ、もったいないとケチの虫が騒ぎ出します
説明書には【効能・効果】犬:結膜炎、角膜炎、眼瞼炎、ぶどう膜炎とあります。猫も同様なはずですけれど、制限事項を読むと、素人判断では使用できません
今度、病院に行ったときに、お尋ねしようと思うのですけれど、次に行くときは、その時の病気のことで頭がいっぱいになっていますから、目の前のことだけに対応して、帰ってきてしまいます。そんなことを繰り返し、しまいっぱなしになって、今日、使用期限をみたら、1年前に切れておりました。捨てましょう(笑)
次回、ぽちゅこの災難は最終回になります。でも、これがまたやっかい ε-(-ω-; )ハァ…
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