にゃんころころ猫だまり

【猫だまりの猫たちと幸せに出逢った子猫たちのアルバム】このたび、ねこ森町8丁目猫だまり島に、 ホテル ガレとニャアハウス おうちをオープンいたしました。ねこ森町にお出かけの際は、ぜひ、お寄りください。【お知らせ】毎月22日には猫だまり島でマルシェを開催!

さよなら、クロアゲハ

この子はチーですか!?

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わかりません。もしかしたら、りちゅこかもしれません。この頃は写真では見分けがつきませんのよ ヾ(・・;)ォィォィ 

チーはりちゅことともに捨てられ、全国ラーメン食べくらべと書かれた段ボール箱の中で、だらりと生気なく横たわった生後10日ほどの赤ちゃん猫でした

粉ミルクを哺乳瓶で与え、おしりをティッシュでトントンして、なんとかかんとか、離乳して、自分でごはんを食べられるまで育ってくれました 

 

飼い主さま探し

黒猫2匹、見分けがつくように、りちゅこはピンク、男の子のチーは黄色のリボンをつけて、写真を撮りました

グレーの女の子は、里親探しサイトにアップしたその日に3件のお問い合わせがあり、おしゃれなJSに抱きかかえられ、幸せな居場所へと巣立っていきました

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悲しみの連鎖

りちゅこは角膜潰瘍により片目を失い、脳の神経障害を患い、首が傾いだままになってしまいました。ここまでは、何度かブログに書いてまいりましたので、ご存知の方もいらっしゃると思います。でも、悲しみはこれだけでは終わりませんでした

チーが死んだのです

チーは3匹の中で一番小さかったので、チーと呼んでおりましたけれど、三匹の中で一番活発で、今は亡きボーやミーを遊び相手に、ワンパク子猫として元気に暮らしておりました

でも、その頃のワタクシはといえば、りちゅこを毎日病院へ連れ行き、猫だまりに戻っても、りちゅこが傷ついた目をどこかにぶつけやしないかとひやひやし、常にりちゅこのことばかりを気にして、心配のいらないチーのことは二の次になっておりました

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その日は

いつものように、りちゅこの病院から帰ると、ATMに寄らずに戻ってきてしまったことを思い出し、15分だけ、チーとりちゅこを部屋に置いて、外出いたしました

戻ると、チーが死んでいました。柵の下敷きになって、死んでいました

その柵は2つの部屋の扉をつなげるために使っていたもので、当時の柵はドアノブまでの高さしかない、とても軽い木製の柵でした。ただ、柵の間隔が広くて、子猫たちが自由に柵の間をすり抜けるため、使用せず、何にも気に留めず、不測の事態なんてまったく想像もせず、壁に立てかけておりました

その柵によじ登って、チーの重みで柵が倒れ、そして、不運なことに、倒れた方向にドレッサーがあり、その柵とドレッサーとの距離と柵の長さがほぼ同じ。逃げ場がなく、おそらくドレッサーと柵の間に挟まり、圧死してしまったと考えられます

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完全なる不注意

ワタクシの不注意で、しかも一度ならず二度までも、りちゅこをあんなカラダにしただけでなく、チーを死なせてしまった

チーを抱き上げると、床に小さなおしっこの塊がありました

己の情けなさがワァーと押し寄せて、腹が立って立って、悔しくって悔しくって、どうしようもなくて、呆れはて、心底、自分が嫌になりました

2012年6月1日に捨てられて、7月30日に死にました。たった2か月の命でした

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公園へ

散歩に連れていかれました。何があっても、犬には関係がありません。散歩は大事な日課です。その頃の公園は、toviが生まれるまだまだ前で、カカが母猫ときょうだい猫と穏やかに暮らしていました

だから、捨てに来る。だから、ここ捨てられた

ワタクシが拾わなければ、チーは死なずにすんだし、りちゅこはあんなカラダにならずにすんだ・・・。さめざめと泣きました

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その時です

クロアゲハが一羽、ふわっと飛んできて、ワタクシの周りを何度も何度も回りました。なぜ、この蝶はワタクシにまとわりつくのか。そんなにも泣いている人間が珍しいのか。不思議でなりませんでしたけれど、やがて、クロアゲハは迎えに来た風にのって、空の彼方へ去ろうとしました。その瞬間、なぜか、今思っても不思議なのですけれど

チーちゃん?

思わず、名を呼んだのです。すると、どうしたことでしょう。クロアゲハは迎えの風から降りて、ふたたび、ワタクシのもとに戻ってきました。そして、ワタクシを包むようにふわふわと幾度か旋回したのち、楽しく踊るように飛んでいきました 

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それから

クロアゲハを見つけるたびに、必ず「チーちゃん!」と呼ぶようになりました。声をかけると、クロアゲハはいつも、ワタクシに向かって、飛んできてくれます。通り過ぎていても、目の前を横切っていても、戻ってきて、ふわっとワタクシを包んでから、行きたい方へ飛んでいきます。別れるのが淋しいときは、幾度も名を呼んで、呼びとめます。そのたびに、クロアゲハはちゃんと戻ってきて、ふわっと包んでくれます

チーはクロアゲハに生まれ変わった

公園に行かなくなった今も、庭で、散歩道で、クロアゲハを見つけるたびにチーの名を呼びます。クロアゲハに出会う=チーが帰ってくる。これが毎夏の愉しみになっておりました

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ところが

今夏は「チーちゃん!」と呼んでも、知らん顔されて、素通りされてばかり。なぜ? よく見ると、黒い羽根に赤や青のラインが入っている。クロアゲハではございません。この夏は半ばを過ぎてもまだ、クロアゲハと出会うことができずにおりました

なぜ、クロアゲハがいないのでしょう。昆虫学、生物学、自然科学、気象学、そんな小難しいことはわかりません。ワタクシが想像できることといったら、輪廻転生!?

もしかしたら、チーはふたたび生まれ変わったのかもしれない 

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そんなことを

つらつら考えながら、犬を曳いて、猫だまりの門の手前までやってきますと、黒い蝶がひらひら

チーちゃん!

ワタクシを追い越した黒蝶は、向きを変えて、こちらに飛んできました。クロアゲハです。大きくて優雅な羽を持った見事なクロアゲハです。こんなにも立派なクロアゲハを見たのは初めてかもしれません。その立派なクロアゲハは、一度、たった一度きりでしたけれど、ワタクシを大きく包んでくれ、そして、空高く舞い上がり、遠くへ遠くへ飛んでいってしまいました。幾度、名を呼べども戻ってはきませんでした

チーは本当に生まれ変わるのか

クロアゲハの本意がわからず、悩みながらお散歩をしておりますと、立ち寄った公園、戻り道の空き地にも、立派なクロアゲハはやってきて、 ワタクシを包むと「遠くへ行っちゃうんだよ」とばかりに天空へ飛び去っていきました

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生まれ変わるのね・・・!!

「そもそもなんで蝶なのかしら」と疑問に思ったりしましたけれど、小さな箱に入れて捨てられて、猫だまりでもゲージに、そのあとの居場所は二間。無限の空で、自由に、好き勝手に遊び回りたくなったとしても仕方がないのかもしれません。なにせ、ワンパク子猫でしたから

でも、あの時、チーはお別れを言うためだけに、クロアゲハの姿を借りて、公園に来ただけかもしれない。それなのに、ワタクシが呼び止めたばっかりに、クロアゲハに名前をつけてしまっばっかりに、チーはクロアゲハに固定されてしまった可能性もあります

それはそれでとても申し訳ないと思うこともありましたから、クロアゲハよりもっと幸せな場所を見つけて、転生したなら、それはそれで素敵なことです

今度は何に生まれ変わるのでしょう。えっ、ま、ま、まさか、これじゃないよね

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ウソでしょ

チーが茶トラの君に生まれ変わったのなら、これほどのド不幸はございません。なにが悲しくって、路頭に迷い、嵐に身を潜め、草ぼうぼうのスキマで泣き叫けばなくてはならないのでしょう

茶トラの君の鳴き声を耳にしたのは8月14日。クロアゲハが別れを告げに来てくれたのが19日。うーん、先に告知して生まれ変わるのなら理解できますけど、逆。違いますよ・・・ネ!?

常々、それほど神秘的なことを信じているワタクシではございません。幽霊やUFOのお話は大好きですけどね。でも、ボーを、愛するものを失ったときは、心がざわめきます

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ああ、違うのね

困ったちゃんがガレ暮らしをはじめて3日ほどしたころ、潜んでいたスキマからクロアゲハがすっーと飛び出してきました。小ぶりの若いクロアゲハです。若いクロアゲハは洗濯物を干していたワタクシを一度、ふわっと包み、そのまままっすぐ大空へ飛び去りました

「現在、転生中。まだ時間がかかるから、茶トラ君はボクじゃないよ。ほんと、手を焼かせるよね、若手のクロアゲハさんに伝言を託したから、ちゃんと感じてね」

そんな文句を若いクロアゲハから受け取った気がいたしました。そして、これを最後に、クロアゲハは幾度、名前を呼んでも、二度とワタクシを包んではくれなくなりました

ほんとにいっちゃったんだね

チーが亡くなってから七年。あんなにも小さき子猫の魂はちゃんと立派に育って、自らの意思で幸せな場所に飛び立っていったようです。七年間、優しく包んでくれて、ありがとう。毎夏、窓辺で眠るりちゅこの様子を見に来てくれてありがとう。りちゅこのことはワタクシが守っていきますから、もう心配しないで

さよなら、クロアゲハ。チーちゃん、幸せに!

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こんな風に、頭は物語を紡ぎ、心は悲しみに折り合いをつけて、人は生きていくものなのですね 。さてさて、これからいくつの悲しみと折り合いをつけていかないとならないのやら ヘ(-′д`-)ゝヤレヤレ..

今週のお題「夏を振り返る」

 

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