あえて、捨て猫
最近は、捨て猫という言葉を使わず、保護猫と表記するのが一般化されております。ワタクシも世の流れを鑑み、保護猫と記したこともございました、が、しかし、あえて、これからは「捨て猫」を通していこうと思います。だって、捨て猫は保護された子猫だけではないですから。捨てると保護は=ではないので
飼い主探しは、猫だまりネーム:うる(2010年3月)、まろ(同年6月)、れん(同年7月)まで書いたところで、リアルタイムで、ぽっち、こま、チビ猫がやってきたものですから、こちらの飼い主探しにお話が移り、それからはあれやこれやで中断いたしましたけれども、また、続きをはじめたいと思います。よろしくご一読のほどお願い申し上げまする・・・ /ᐠ_ ꞈ _ᐟ\ カコの飼い主探しは「子猫」カテゴリーからどうぞでち
現場はいつもの公園
とーちゅけとびちゅこが生まれる3年前、りちゅこが捨てられる1年前、れんが幸せな居場所を見つけた翌年の2011年、梅雨の時分のことでございます。to*vi*のカカたちにごはんを届けにいったとき、公園の入口にミカン箱が1つ、置かれておりました
不審な箱、何が入っている・・・
深い井戸の底から小さく丸い空を見上げるような途方もない虚脱感を背負いつつ、ミカン箱を横目に、枝垂れ桜の東屋そばのフェンスに、自転車を止めました。とりあえずは、はらぺこ優先。カカたちはミカン箱をまったく気にも留めていないそぶりで、一目散にごはんにかぶりつきます。朝ごはんだって、おじいさんからたっぷりもらったはずなのにーーと、ほかに考えを持っていこうとしましたが、ムリ。ごはんが終わったら、箱を開けよう。なんの猶予を欲しているんだか (lll-ω-)
箱キョーフ症
ワタクシは捨て猫をよく見つけますけれど、死んでしまった猫もよくみつけてしまいます。どうししてこんなところに「子猫が一匹で (๑ १д१)」と思うことも。そんなときは、箱に入れ、ごはんとお花を添えて、ゴミ処理センターへ持ち込みます
ゴミと一緒に処理することに抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。でも、田舎とはいえ、空き地も少なくなり、空き地があっても勝手に埋められませんし、いつまで空き地のままかもわかりません。なにかの要因で掘り返されたら、非業の最期を迎えたうえに、穢れたもののように扱われたらたまりません。許さない。だから、きちんと灰にし、無に帰すのです
キョーフの箱、生きてるよね・・・
放置された箱を開けるのはキョーフよ。何が入っているかわかりませんし、かわいい子猫が入ってたとしても、それそれで別のキョーフに襲われます。お散歩していたころ、無造作に道端に転がる箱が怖かった。それでも、こんな小さな箱には入らないと思っても、開けてみないと気がすまなかった。もし、この中で小さな子猫が生きていたらと思うと、いてもたってもいられなかった
猫さまは箱が好きです。猫だまりのみなさまも箱入りでよく熟睡されます。でもね、ときどきね、箱に入れられて捨てられていたのにーー。無邪気な愛くるしさゆえ、とてつもなく悲しくなることがあります、今でも、これからも
あっと驚く為五郎は途方に暮れる
ミカン箱を開けると、たくさんの小さな目がこっちを見ました。あっと驚く為五郎、入りすぎよ!!!!!! 子猫たちは光の入らぬ箱の中で、我が身に何が起こったかなぞ理解するには幼すぎましたけれど、それでも、今までとは違う状態に置かれていることは察していて、じっと固まって、次に何かが起こることをただ待っていたというふうで、光とともに何かが起こり、人間という知っている動物の顔が見えたことで、少し不安が和らいだのか、一斉に鳴きだしました
ひーふーみ-よーいつつ・・・いつつぅー =͟͟͞͞(・∇・ ‧̣̥̇)
ひと箱に、それはそれはかわいい子猫が5匹入ってましたとさ。おとぎ話ならメデタシメデタシですみますけれど、竹の中ではなくて、ミカン箱ですから、これから先、どうしたらいいのか。為五郎はいつも途方に暮れる
ポンコツmyCar=3を取り戻る道のりはそれはそれは遠く、超遠近法による長い長い一本道が目の前には敷かれておりました
いつつ、いけるか・・・
まっ、考えても仕方がない。見つけてしまったんですもの、どんなに途方に暮れてみても、放置できる箱ではございません。ブィーン=3とお迎えに上がりますと、度胸のある2猫がの箱から出で、見張り番のように箱の上に座っておりました。 その2猫を箱に戻して、ひーふーみ-よーいつつ。幾度数えてもちゃんといつついます。それが現実社会です。消えたり、減ったりしません
猫だまりの子猫園
これまでは1猫ずつでしたけれど、今回はドカーンと5猫。 めっちゃかわいい。途方が開けると、子猫のかわいさだけが飛び込んでまいります。目の前で泣いている子猫を抱き上げるか否か。ここが逡巡のしどころで、抱き(今回はどっこらしょと持ち)上げてしまえば、猫さまの思うがまま。ほんと、人間なんてちょろいものよね
しかしながら、当時の猫だまりは天国猫となったボーとミー、しーちゅけがおりまして、それぞれの子猫に対する対応はボー◎、ミー✖、(し)△。とりあえず、隣の部屋で子猫園を設置し、隔離して面倒をみることにいたしました
体重は600~850g、ブチさんの目ヤニをのぞいてはおおむね健康。基本的な生活はいつもの子猫とかわりはございません。よく食べ、よく遊び、よく寝て、よく出す。違うところは、これらが✖5なだけ。ところが、その✖5の気配をとてつもなく感じている大人猫が✖3、隣室におられましたので、子猫たちをゲージに入れて、ガレージに連れ出し、気配を消す時間を作りました。ピクニックしたり、ひなたぼっこしたり。5子猫だから、ゲージに入れておいても、子猫たちだけで楽しく過ごすことができました。犬のおもりさんもおりますしね
北海道からのおメール
飼い主探しは、いつものように「いつでも里親募集中」に掲載いたしました。一番にご連絡をいただけた子猫はブチさんです。ブチさんはとてもおっとりした女の子で、食事後、ほかのきょうだいたちはてんでに遊びはじめるのですけれど、ブチさんだけは窓辺まで移動し、窓の外を憂いを含んだ瞳で眺めながら、優雅に顔を洗うという習慣を持っておりました
とても美しい子猫だったかおけで、なんと、北海道からおメールをいただきました。多頭飼育崩壊から救出された猫さんなど、たくさんの猫を愛情をもってお育てになっている方で、空輸費用だけでなく、ゲージや空港までのタクシー代などすべて負担するとまでおっしゃてくださったのですけれど、いつの間にか北海道行きの直行便がなくなっており、トランジットは子猫には酷なので諦めました。直行便があれば、北海道まで旅をさせたと思います。それほど猫を大切に思ってくださる方でした
次にご連絡をいただいたのは男子中学生でした。メールでうまく意思疎通がとれなくて、欲しいといっているのに、なかなかひきとろうとしない。不審に思ってつっこんでみましたら、「早く行きたいんだけど、テストとか色々あって」との返信が。高校生かと思ったら、中学生でした。お母さまと弟さんとご一緒に、車で2時間かけてひきとりに来てくださいました。お住まいは県内なんですけれど山のほうです。お母さまが「猫が好きすぎてこまる」と苦笑されるほどの猫好き男子でした
隣のそのまた隣の県からのおメール
次のおメールは、ハチワレをふたりとも引き取りたいというありがたいお申し出でした。3年前にハチワレの愛猫を20歳でなくされ、そろそろまた猫を飼いたい。飼うならハチワレしかないとご家族で一致団結し、探されていたところ、当ハチワレ♂♀が目に留まったうえに、近々に猫だまり県にいらっしゃるご用があるという、天が味方してくださった出会いでした
飼い主さまは山の中腹にお住まいで、ご自宅から上には誰も住んでいないので、安全で自由に「遊ばせてやれます」とおっしゃられ …(*´・ω・)a ェット…完全室内飼いでお願いしたつもりだったのですけれど~ (●´^`●) ン~ 山をね、その山はね、飼い主さんの持ち山で、山麓には、ご親戚がやってる動物病院もあるという。すべてはお委ねいたしました。室内飼いにこだわるよりも遥かに素晴らしい環境ですから。しかも、きょうだい仲良く育ててくださる
ありふれて、どこにでもいる
さて、残り2子猫。ありふれたトラ猫♂と、どこにでもいる黒猫♂です。長丁場を覚悟し、窮屈な思いをしている大人猫✖3に、隣室を開放することにいたしました。3+2の共同生活のはじまりです
ボーはもともとイクメンです。猫だまりにやってくる捨て猫たちの面倒をよく見てくれます。しかし、今回はびっくりするほどトラクロを気に入り、感心するくらい世話を焼いてくれました
おしっぽを微妙に動かしてじゃれさせたり、仰向けで寝っ転がるトラクロの上にのっかり、押しつぶして、トラクロがキューと泣いたら、カラダをどかしてやる。また押しつぶして、キューでどける。これを3猫で楽しそうに繰り返しておりました。そして、遊び疲れたらそのまま眠る。こんな光景は初見でございます
案の定、ミーは猫パンチを繰り出していましたけれど、子猫というのは、生きていくために必死で大人猫の懐に入ろうとするものなのか、はたまた、単なる好奇心なのか、無邪気なのか。詳細は不明ですけれど、パンチを受けても受けても、ミーに寄って行きます。トラクロはいいですよ。いわゆる一つのチャレンジかアドベンチャーかもしれませんけれど、ミーのストレスはいざ知らず
その日もトラが、そーっとそーっと、ミーに忍び寄り、「またパンチされるわよ」と注意した瞬間、ミーがトラの頭を
ペロ!! (゚ロ゚屮)屮 ペロペロ!!! (゚〇゚;)マ、マジ…
3回なめたのです。「へっ?」と、トラが縮めた首を伸ばし、(ワ)も「へっ」と、アゴを突き出しました。そしてミーは、状況の飲み込めないトラの頭を、世話の焼ける子ね的に幾度かなめると、いつものことでしょ的な顔をして、スタスタと去っていきました。月の砂漠を、いえ、漠然とする子猫とおばさんを残して
「い、い、いまアタマ、なめたよね」と、猫も人間も同じ感情を持ち、猫と人間が同じリアクションをする。だから、心が通じるんだと、呆然がとけたおばさん、いえ、ワタクシは、モーレツに感動しました。°(´ฅωฅ`)°。&๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐
このまま3+2=5猫になるのかしらと現状に押し流されつつあったころ、トラへおメールが届きました。そのメールは、クロの居残り確定を告げているようで、4猫ももらっていただけただけでもありがたい。1猫くらいは引き受けなければ。4猫でよしとしよう。そのころは8猫がいる未来なんて想像だにしておりませんから、大英断でしたのよ
トラの飼い主さまは女子高生でした。そして、女子高生な飼い主さまはこうおっしゃったのです。私はトラ猫を気に入っているのだけれど、猫を飼うなら黒猫のほうがカッコいいとお兄ちゃんが言うので、「両方ください」と
お母さまは「娘が家のお掃除を全部やるからと言うので、許可しました」とおっしゃって、トラクロとともに、車で2時間半かけて山へ向かって帰っていきました。県内ですけれど、山のほうです
幸せ山のほうへ
クロ残りを覚悟しておりましたから、あっけなく飼い主様探しが終了したという感じでしょうか。(ワ)もボーも。実際はあっけなくはなく、てんやわんやだったのですけれど、ミカン箱のふたを開けてから3週間ほど、5人じゃなく3人の飼い主さまをみつけることですみました。そして、5子猫は奇しくも幸せ山のほうの住猫となりました
今回は、初めてきょうだいでもらっていただけることを経験しました。猫はきょうだいでも1週間も引き離せば他猫になって、シャーシャーと威嚇し合います。そのかわりに、他猫でも1週間も一緒にいれば家族になりますから、血のつながりに、こだわらないタイプなのでしょうけれど、初めての飼い主さま、初めてのお家、最初の一歩をひとりではなくふたりで寄り添えるのは、心の底から安心いたしますし、生涯ともに暮らしていけるというのは、深い幸せをワタクシにくれます。だからといって、捨て猫はこまります
Cat Lives Matter!
CLM! 避妊・去勢手術ができないなら猫を飼わずに愛でるだけにしましょう。ブログの中には、かわいい猫さまがたくさんいらっしゃいますから
CLM! 望まずとも子猫が生まれたのなら里親さまを探しましょう。きっと見つかるから
CLM! 捨て猫・野良の子猫を見つけたら、抱き上げてあげましょう。猫飼い志願者さまはたくさんいますから、マッチングさせてあげてください
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