9月も20日過ぎたころ
てくてくてく。そろそろ秋のカケラくらい見つからないかしら。そうすれば少しばかり心が涼しくなるのに。そんなことを考えながら、愛犬とてくてく歩く、残暑の夕刻、畔の散歩道
思いを馳せれば秋!?
牧草ではなくさつま芋畑です。季節は足踏みしているように見えても、お芋さんは着実に育ち、収穫が進んでおります。このあたりでも、お芋のつるを巻き取る農家さんが、ちらほら現れまして、牧歌的景色が見られるようになりました。ちょっと北海道ぽい? とても小規模ですけれどね
犬肥ゆる秋
多くのお芋のつるは収穫後、だいたい畑に打ち捨てられ、乾燥したころに、そのまま畑で焚かれます。そのときに、つるに残された小さなお芋さんも一緒に燃されるため、あたり一帯に香ばしいにおいが充満し、空気が焼き芋になります
そのおいしい空気を吸ったお芋好きのモモは、喜び勇んで畑に突入しようとし、ワタクシはあらん限りの力でリードを引き留めてと、収穫期の畑を見ると、モモとの懐かしい日々が思い起こされます
秋の実りですけど
もの思いにふけりながら、歩いておりますと、秋らしいものを目撃いたしました。実るほど頭を垂れる稲穂かな。ノーベル賞を受賞できるほど実ってはおりませんが、これぞ「秋」でございます
まだ青くはありますけれど、その実は丸々とふくらんで、とてもおいしそうなお米ができる予感を満載した稲穂でございます。しかし、ちょっと待てよ。ここは・・・。稲が育つここは・・・
お芋畑の端っこでございます。稲というものは水田でなくても育つのでしょうか。お米作りは、ザ!鉄腕!DASH!! の DASH村で学びました
もみを塩水に入れて選別して、苗を育て、田植えをし、具合を見て水田の水を抜いたり、病気のケアをしたりと大変なもの。それなのに、お芋畑で堂々と育っている。おまけに、後ろにはもう一株、稲が育っております
野良稲
陸稲(りくとう / おかぼ)は、畑で栽培されるイネ(稲)。野稲(のいね)とも呼ばれている。水稲に較べて水分条件により厳しい畑状態に適したイネと位置づけられているが、植物学的な差異は無く、また歴史的にも古くから陸稲として栽培されたものから、水稲から品種改良されたものまで存在している 【出典】陸稲 - Wikipedia
この稲は陸稲というより野稲、いや野良稲(のらいね)と呼ぶ方がふさわしいでしょう。陸稲はもち米が多いそうで、この野良稲ももみのぷっくり具合からして、もち米にちがいありません。それにしても、野良稲はどうしてお芋畑の端っこですくすく育ったのでしょうか?
さつま芋の植え付け
さつま芋は、マルチと呼ばれる黒いビニールシートをかけた畝に、つるを挿し、そのつるが、たぶん飛ばされないように重しをします。重しは、昔から稲わらを用い、丸く曲げて、つる苗の上にのせ、その上にお椀ですくった土をポコッとかけます
今は、稲わらのかわりに、新聞紙や漫画雑誌を使ったり、「めで~るシート」というコロコロ的なビニールシートで、つるの上を一気にコロコロ転がして、覆ってしまう方法も近年は増えてはおります
散歩者といたしましては、景色の美しさから言えば、断然、稲わらにかぎります。でも、重労働なんですって。もちろん、稲わらを使用している昔気質な農家さんもまだまだいらっしゃいます。おそらくその稲わらのもみが畑に落ちまして、芽を出し、今年の長雨のおかけで見事に育ったと推理をしたのですけれど・・・
あらあら、テープが残っております。ということは、めで~るシートの初期型をお使いのようです。初期型は粘着テープがついておらず、スリットのはいったトイレットペーパーのようなものをコロコロし、後からテープをはっておりましたのよ。お隣の畑は稲わらのようですけど、そのもみが風で飛ばされて・・・。まっ、いずれにせよ、なぞはなぞのままで (^^ゞ
野良稲の行方
その生い立ちは不明のままですけれど、野良稲は日に日に色づき、丁寧におじぎをしております。しかし、周囲の芋畑はどんどん収穫され、大根畑へと変貌を遂げつつあります。この畑にも収穫が迫っています。三日後か、一週間後か
収穫が始まれば、さくっと刈られてしまうでしょう。農家さんですもの、稲なんて物珍しくはありません。いつだったかしら、ど根性大根の大ちゃんが話題になったことがございました。確かに、アスファルトの隙間で立派に育ったと関心はしたものの、この地ではど根性系は物珍しくはありません。そんなものです
野良猫だって、気にする人はいないにゃ…( ;-ω-)=3
自然のままに
心配をよそに、お芋の収穫はなかなか始まりませんでしたけれど、穂が黄金に色づいたころ、てくてくと、野良稲の前を通りかかりますと、うん? 何かが変わっております
野良稲は健在ですけれど、垂れる頭がございません。いったいいつからそんな偉そうになったのさ。今話題の座右の銘を手放してまで、エッヘンと天を見上げる必要がどこにありますか?
ひざを折り、まじまじと野良稲を見つめますと、見事に食べられております。もう一株の稲穂も同じように食べられております Σ(゚Д゚;)アラマッ
素晴らしき哉、自然てヤツは
こんなことをするのはスズメに決まっております。子どものころ以来、稲田は見ておりませんから、イマドキのスズメにしてみましたら、初の活き米でしたでしょう。さぞかし美味しいかったでしょう ~(=^‥^)_旦~~お茶もどぞニャ
これぞ究極の収穫です。自然界にムダはございません。お芋畑の端っこで実る稲。人から見れば、自然のいたずらのように思えますけれど、最近めっきり数を減らしているスズメにとっては生きる糧となる。しかも最高のごちそうさま。野良稲にもきちんと役割があり、自然に貢献している。す、す、素晴らしい。そんな野良稲には
滑りましたねヽ(・、 .)ノコケッ 実はワタクシは地産地消が嫌いなの。地のものもいいけれど、日本全国のおいしいものを食べたいわ。ネットでいろいろなお米を全国各地から取り寄せられる時代ですもの。野良米のような自然の恵みをいっぱいあびた、安心安全でおいしいお新米をお取り寄せしたいじゃない。それが#わたしの推し米
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